元気を育てるレッスン
お盆休みではありますが、この緊急事態宣言下で遠出はできず、この大雨で散歩にも行けず、オンラインレッスン以外はずーっと座りっぱなし、という方はけっこういるのではないでしょうか?
座りっぱなしまでは行かずとも、2年前と比べると、老若男女問わず運動量が減り、体力が落ちている方が多いのが現状かと思います。
私が担当する高齢者のクラスでも、6月の初めに転んで手をついて骨折し、骨がなかなかつかずに、2か月以上たってから復帰しましたが、まだほとんど手を使えず、足腰も弱ってしまいました。
運動しないと筋力が落ちるのはもちろんですが、“骨”も知らずに弱っていることがあります。
骨粗鬆症というと、高齢の女性というイメージがあるかもしれませんが、骨密度の減少は更年期前でも、男性でも起こります。
また、残念ながら遺伝的な要素もあるため、食事や運動など気を付けていても知らずに骨粗鬆症になっていることがあります。また、ステロイドなどの薬も影響すると言われています。
昨日まで元気にダンスを踊っていた人が、ちょっとした衝撃で骨折して骨粗鬆症が発覚したという方もいらっしゃいました。
骨粗鬆症まで行かなくても、骨密度が減少してくると、毎日の生活の中で骨が少しずつ傷んでくる場所があります。
“背骨”です。
背骨は椎骨という骨が連なってできています。
その椎骨の根幹部分である“椎体(ついたい)”と呼ばれる部分がスカスカになり、徐々にひびが入るように脆くなり、クシャっとつぶれてしまうのです。
“いつの間にか骨折”って聞いてことがないでしょうか?
とくに重いものを持ったり、ぎっくり腰のようにくしゃみや咳をしたりした瞬間に急にクシャっとくるわけではない場合もあるので、そこが怖いところです。
毎日の生活の中でどうして?
と思われるかもしれませんが、現代人の生活の中には、知らずに椎体を圧迫してしまう習慣がたくさん隠れています。
以下の写真は、American Bone Health(アメリカンボーンヘルス)という団体が出している、骨に負担をかけない生活様式と運動方法を簡単な資料にしたものです。
右下の小さい写真がNGです。どうですか?身に覚えはありませんか?
椅子に座っている時も、腰を丸めた状態だと、重力の影響も受けて常に腰椎を圧迫する力が働いています。
レッスンの時、つい頑張って「きつ~い!」と思うところまでグイグイ曲げたり捻ったりしていませんか?
背骨、特に腰椎をクシャっと丸めた姿勢や、グイグイ力を入れて丸めたり横に曲げたり捻じったりする動きは、腰椎を圧迫してしまいます。
運動不足だと、つい今までの分を取り戻そう! しっかりエネルギーを消費しよう!
と一生懸命になって力が入ってしまったりしていませんか?
筋力をつけなければ!と頑張ってしまったりもしますよね。
普段のレッスンでも、姿勢に気を付けて行えば効果的なものはたくさんありますが、無理に行うと逆にリスクを伴う可能性もあります。
今日からは、“骨”を労わることも考えながらレッスンに参加してみてください。