グラウンディングの大切さ

2023.2.21“読む”レッスン オフィシャルブログ

グラウンディングとは、英語のgroundから派生している言葉で、基礎を安定させるとか、地に足をつけるなどの意味で使われます。

 

ヨーガや気功でも、大地を感じて、そのエネルギーを取りこむように、

「しっかりと立つ」ことが心身の健康に良いとされています。

 

氣功には、「上虚下実」という言葉があります。下半身はどっしり、上半身は軽やかにという意味です。日本語も「地に足をつける」「腰をすえる」や、「頭を冷やす」のように、心身を良い状態にする意味で、同じように使われています。

 

また、自然も人も同じ。写真は樹齢1400年の千葉県成田市「麻賀多神社」のご神木です。見事なグラウンディングと伸びやかなエネルギーに、いつも見惚れてしまいます。

 

 

春を迎え、陽の気が盛んに動き出しています。春は生長、上昇、発散、伸びるなどの特徴があります(東洋医学・五行説の木の性質)。気という生命エネルギーや、血液など組織液が全身に満遍なく巡ろうとする働きも増してきます(五行説・肝の働き)。それらの働きが滞る時には、イライラしたり怒りやすくなります。(五行説・怒の性質)

 

この時期に、「グラウンディング」を意識することは、とても大切です。陽気の昇りすぎや氣血の滞りによる、春独特の不快な症状や、心が不安定になるのを防ぎます。

 

レッスンでは、「グラウンディング」の方法を、数多くお伝えしています。

どれもとても簡単です。日常生活にぜひ取り入れて、この季節を春風のように爽やかに、大木のように力強くお過ごしいただきたいと思います。

 

 

【座って】椅子de太極拳体操より

椅子に浅く腰をかけ、両方のつま先を地面に押しつけ、踵を上げます。

その後、踵を地面に押し付けてつま先を上げます。何度か繰り返した後、足の裏全体で地面を押し、丹田に力を入れ、頭の頂点を真上に引き上げましょう。(反り腰に注意します。)

これだけで重心が安定し、姿勢が調い、下半身が温かくなります。更にゆっくり呼吸を行うと、心が安定してきます。

 

【立って】振動功

膝を軽く弛めた状態で、肘を曲げ、手首の力を抜き、手のひらを上に、または下にして、軽く上下に揺れてみましょう。

掌を上にするのは、陽の気を取り入れる、手のひらを下にするのは、陰の気を取り入れると言われています。その時々で気持ちの良い方で行ってみましょう。

数分後にゆっくりと手を下ろして立ってみると、両足が大地に根を張ったような感覚と、頭の頂点が天に向かって伸びていく感覚、全身に気血が巡った気持ち良さを味わえることでしょう。

 

【立って】ワインオープナーのポーズ

両手を上に上げ、身体をしっかりと伸ばします。

その後、ワインオープナーの羽根が下りるように手を下ろしながら、同時に頭の頂点を引き上げていきましょう。

手を下ろす時にゆっくりと息を吐くと効果的です。