脚はどこから?

2021.7.15“読む”レッスン オフィシャルブログ

先日、腕は胴体から繋がっている話を書きました。
今日は、脚はお腹から繋がっている話をしましょう。

 

私が毎回のようにレッスンで言うことに、「脚はお腹から動かしていると思って」というのがあります。
“耳にタコ”の方もいらっしゃることでしょう。

 

脚はとても重いので、動かすためには大きなエネルギーが必要で、太ももやお尻など股関節の周りは太くて大きな筋肉がたくさんついています。

その中でもひときわ力を発揮するのは大腿四頭筋という、太ももの前側の筋肉や大殿筋というお尻の筋肉です。
太ももの筋肉は、立ったり座ったりする時や、階段の昇降でもよく使い、疲れを感じやすいところですし、お尻の筋肉は座った生活の多い現代人は、固めてしまいがちです。

 

太ももは、あまり過剰に使うと、股関節の小さな動きを邪魔したり、反り腰にになって腰痛を引き起こしたりする原因にもなり得ます。

普通に立っているだけで、膝にギュッと力が入っている方は要注意です。
また、お尻が固まると、股関節が上手く動きません。

そこでまた太ももが頑張らなくてはならなくなります。

 

試しに、壁などにつかまって片脚の力を抜き、股関節からブランブランと前後に揺らしてみてください。

骨盤が一緒に動いてしまう方は、きっと太ももやお尻などに力が入っています。

もっと力を抜いて、みぞおちの奥あたりから脚がぶら下がっているイメージで揺らして、慣れてきたら前に揺れた時にスッと膝を曲げて、階段を上るときのように挙げてみましょう。

 

骨盤が傾かず、お腹の奥にキュッと力が入る感覚があったら、きっと上手に使えていると思われるのが“大腰筋”です。

大腰筋は、ウエストの一番上のラインあたりの背骨から大腿骨の内側についている長くて太いインナーマッスルです。

お肉の部位で言うと“ヒレ肉”になります。インナーマッスルなので、ほとんど白身がないですよね。

持久力があり、疲れにくい筋肉です。

 

出典:「プロメテウス解剖学アトラス」医学書院

 

 

この筋肉がしっかり働くと、太ももやお尻など股関節の周りの筋肉が余計な仕事をしなくて済むようになり、疲れにくくなります。

大腰筋を効率よく使うには骨盤が立っていることが大事なので、姿勢もよくなります。

 

大腰筋を鍛えたい方は、腹部のインナーマッスルと同時に鍛えられるこちらのエクササイズがお勧めです。